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サウンドアンドステージブログへようこそ
一級舞台機構調整技能士(音響機構調整)の管理人(新田康久)が舞台音響技術やその周辺の話題を取り上げます。
管理人の性格上しばしば脱線するかも知れませんが・・
なお、つっこみ、茶々大歓迎ですよ・・
まぁ、お互い直接会ったときに気まずくならない程度にね!

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舞台音響・PA・SRとライブでの周辺技術

一級舞台機構調整技能士でもある管理人が、舞台音響(PA,SR,Recording)などに関わる話題と技法に迫ってみたりする。

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え~っと、技能検定の話をしたので、この資格ってなんや?と言う人のために、また、まだ取ってないという人のためにもちょっと解説。

これは厚生労働大臣認定の国家資格です。建築士なんかと一緒ですね。

舞台機構調整という名称が示すとおり舞台、照明、音響の各資格が構想されていますが、現在は音響機構調整のみ実施されています。

演劇であれ音楽であれ、また、邦楽洋楽を問わず、舞台で音響に携わる場合に必要な知識と技能を有することを証明する資格で、資格取得後は技能士のいる店などという表示をしても良いことになっています。

なかなか、認知されなかったり、駆引きに使われた経緯もあり受検者が伸び悩んでましたが、近年、指定管理者制度の導入に伴い、公共ホール等で指定条件に入るなどから受検者数、取得者数ともに伸びつつあります。

公共ホールでは有資格者以外にシステムに触らせないという内規を設けるところも増えてきて、ようやく官公庁での認知度も上がってきましたね。

さて、現在動いている資格は1級、2級、3級があり、専科の卒業までに3級は取得できるようになりました。
また、卒業が確実な場合は2級の受験資格ももらえるようです。
それ以外は経験年数がある程度以上必要で、これも専科を出ていることで、実務年数が短縮されます。

検定自体は学科、実技(要素と実技に分かれる)検定があり、学科試験と要素試験は全国一斉に行われます。例年1月の末から2月の始めのようです。
実技はその実施県によって変動があるようですね。
秋田県は今年は学科と同一日に実施します。

学科は舞台全般に対する常識、知識、そして音響自体の常識のすべてが求められます。
舞台人たるもの浄瑠璃知りません・・じゃあ困るよね・・古典バレエ知らないじゃ困るよね・・と言うことでしょう。
また、他の部署の人と話が出来ないようでは仕事の協力をもらえないじゃん・・と言うことです。
そう言う意味では、専門学校を卒業したばかりの人が学科では有利かな?試験慣れもしているだろうし・・

で、要素検定
これは耳の能力を問う試験です。音質がどう変わったか、どの楽器のバランスが変わったか、使っている楽器は何か・・など各レベルに応じた設問があります。

実技検定は、各試験によって素材(演奏者)の構成が変わります。
試験時間も違いますね。

で、勘違いしている人も多いようですが、試験ではなく、技能士検定ですよね?
単に知識があるとかないとか、技術があるとか無いとかではなく、一緒に仕事を組むときに安心して組めるか?と言うあたりを見るもんなんですよ・・
だから、始末に負えない人は困るわけね・・
ですから、普段の仕事をきっちり、社会人としてまっとうにやっていることが求められています。
そう言う意味で、他の類似試験とは求めるニュアンスがちょっと違います。
そこら辺は理解してチャレンジしてください。

なお、ここの検定の詳細は各県の職業能力開発協会(以下能開)にいけば、入手できます。
なお、実技が音響の場合、一度に一人しかできないという特性上、非常に費用と手間のかかる試験で、その他各種事情からすべての県が実施できていると言うわけではありません。
これについても各能開にお問い合わせください。

でわでわ受検者の方、グッドラック!
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雑談 / 2007/01/29 18:44
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2月初旬から中旬に掛けての時期に福島県喜多方市の喜多方プラザ文化センターでFBSR会なる音響の技術研修会が毎年開催されている。
もともとは東北の音響技術者が、放送、レコーディング、PAとジャンルを超えて勉強会をしようというのが始まり。
毎回生音源で行われると言うのも際だった特徴で、しかもミキサーが大小ホールのみならず、楽屋、練習室など至る所に置かれ、参加者が思い思いの場所で実際にミキシングしたり機材に触れることが出来るという極めて実践的なスタイルの研修会としても有名。
しかも、一般参加者はおろか、主催者も運営委員も、講師までも参加費を払って参加するという・・^^;;・・極めてそう言う意味でも面白い研修会である。

さて、そこで運営委員をするようになって久しい。

ご多分に漏れず研修会の実施費用の中で演奏者謝礼金が結構比重が大きくて、あるとき、どうせ運営委員の中にプレーヤーが何人かいるんだからFBSRバンドでも作ろうか!と言う話になってしまった。
で、そのハードロックバージョンに参加したときのこと、「う~ん・・いつも音響屋としては演奏者に楽器音量は適切に、モニターは控えめに・・とお願いしてるよなぁ・・」と話題になった。
いっそ、モニター無しで演奏できるか見本になってみようか!と盛り上がり、付いた合い言葉が「ノーギャラ・ノーモニター

演奏曲はジミヘンの中から選び、パープルヘイズとリトルウィングだったかな?をすることになった。

いや、皆さん、これ、結構いけるのよ・・
各楽器、帯域を重なりにくいようにしてアレンジも音が団子にならないように気をつける。
演奏自体も必要なところにエネルギーが集中するようにコントロールすると、実にステージ上がすっきりするのさ。
で、各自、他のメンバーの音が聞こえるように、自分の音をコントロールしながら演奏すると、本当にノーモニターでハードロックが出来ちゃった。

管理人がドラムだったので、ある種自分の音で他のメンバーの音が一番聞きにくい立場。立ち位置(座り位置?)も一番奥だしね・・

演奏に当たってはまずベースが聞こえること、これが大事かな・・ある程度キックも合わせ込むし・・で、ギターは爆音系の音質で、でも押さえてあるのでまず聞こえる。キーボード・・というかピアノなどはソロの時、もしくは特徴的なリフの時に聞こえればよい・・と割り切る。

で、リズム隊が固まっていれば、上物隊は演奏の進行上問題はないのよね・・
で、他のメンバーの音がステージ上で分かるという前提を崩さないと、FOHもすごく楽。
モニターかぶりが無いもんね・・
たまたまそのときのメンバーの演奏能力が極めて高く、音が前に出てくる人たちだったので、かぶりが全体に少なめだったとも講師のオペレータ氏は言ってましたね。

で、まぁライブハウスなんかでは難しいかとは思うんだけど、モニターは無ければ無くても演奏不可能ではない・・ということ。これは覚えておいて欲しいね。実証しました。自分たちで。
それから、最悪のトラブルとして、大規模停電でPAも電気楽器もNGと言うとき、アリーナなんかはともかく、普通規模のホールくらいならドラムソロでつなげるとか、生ギターでつなげるとか、そう言う覚悟・・みたいなものがプロなら欲しい気がする。

まぁ、北国に暮らしているなら、オール電化住宅であっても電気の要らないストーブを一個は持っておかないと死人が出るよ・・と言う感覚と同じかな・・

で、その上で最低限必要なモニターって何の音だろうかと、演奏する上で最低限必要な情報って何だろうか・・と考えることは、音楽そのものを考えることでもあるように思うな。

とまれ、時間に余裕があるときに、ノーモニターでさっと音を出してみる・・
ドラムを挟んでベースの音が遠いぞ・・とか、うわ~ピアノが聞こえねぇ・・とかいってても、結構演奏って進んでいくもので・・
すると、本当に欲しい音って何?本当に欲しいメロディは?と、考えが深くなると思う。
それに、他のメンバーの音を気遣うようになるし・・なぜって?自分勝手な音を出すとすぐ聞こえなくなるから・・^^;;
こういうことを何度かやっていくと、同じ楽曲の中でもどこで押してどこで引くのか・・見えてくるよね。
それはアレンジのみでなく、演奏の仕方、音楽のあり方、ステージのあり方、リスナーへの思いの届け方・・などにもつながっていくと思うんだが・・

それが出来てくると、音響屋の見方もちょっと違ってくるよね、たぶん。
コミュニケーションもすごく取りやすくなると思うんだけど。

まぁ音響側としても出来ない人にこうだ!なんて押しつけられる何者もないんだけど、物理限界は超えられないよ・・と言う点、騒音性難聴に対する配慮から「いや~・・もうちょいモニター下げたいんだけど・・」と言わざるをえないことは多々・・
テレビのライブ映像を見てても、モニターセクションが苦労しているなぁ・・というライブは多いしねぇ・・インイヤーシステムで難聴になるミュージシャンも出ているし・・う~ん・・
雑談 / 2007/01/29 10:45
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まもなく、舞台機構調整技能士検定の全国一斉の学科試験と要素試験の時期ですね。
私が受験したのは10年以上前になりますが、1度目の検定で失敗したときは明らかに要素だった気がします。
生来記憶がリフレッシュされやすいタイプで、え?前の音ってどんなんだっけ?と言う体たらく・・
おまけに騒音の大きい軽ワゴンで、しかも大雪のため3時間近く掛かって試験会場に着いたそのときには耳が疲れ切っていたのでした・・

まぁ、泣き言はともかく、時系列で並べられた二つの音素材を聞き比べ、評価するというのは結構コンディションが良くても大変。
ミキサーに両音源とも立上がっていてフェーダーで聞き比べるならすぐ分かっても、ハイ、基準音源です・・・○○・・・次は試験音源です・・○○・・・。
と言う風に時系列で並べられると前の音の印象なんか吹っ飛んでしまう・・と言う人が多いのではないかなぁ・・
そこで、同業の先輩から聞いたコツ。
どちらの音も、自分ならこうする!という評価をすることだそうです。
基準側に対しても、試験側に対しても、自分とここが違う。自分ならこうする・・と言う点を、トーンバランス、楽器バランスなどでチェックするようにすると記憶に頼らなくても判定できるよ・・と。

言われて見れば当たり前・・でも、試験会場でそこに気がつかないとね・・まして試験形式自体が不明だとつらい部分かと思う。
何回か受験した人ならそれなりの対策を取っていると思うんだけど、まぁその一つのアプローチ法と捉えて欲しい。

各楽器の種類の聞き分け・・なんてのは生楽器をいくら聞いたか、の世界だからアドバイスのしようもないけれどね・・サンプラーやMIDIを扱うことが殆どの人だとつらいかな?

まぁ、直接検定自体の内容ではないけれど、参考まで。
雑談 / 2007/01/29 10:05
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本来はあってはならないことでも、プロの現場でもしばしば逆相という状態が発生するものだ。
有名な話ではJBLのちょっと前までの機材はコーン紙の動きが他メーカーと逆・・と言うものがある。
これには最初期のマグネットの着磁をミスってしまいそのまま出荷してしまったので、意地でそのまま続けたと言う都市伝説である。
まぁ赤い端子だから正相とは限らない・・と言うあたりが悩ましいところ。

さて、現場である。
例えば2対向で使っているときに、一台だけ逆・・これはケーブルの結線ミス、ケーブルコネクターの結線ミス、などで起こりうる。アンプは測定後の出荷なのでおよそ大丈夫とは思うが・・入力ケーブルでの逆相事件も結構ある。

少々やっかいなのが、ボックス内の逆相と言う奴。これはスピーカーボックス内でコネクターへの接続をミスっている状態。音を聞かなければ分からないと言う点にやっかいな部分が。アッセンブリがいまだ人為的な要素を含んでいるので起こる現象。
さらにやっかいな事例。
ユニット間での逆相。ウーハーだけとか、ツイーターだけが逆相というもの。
これもアッセンブリが人力に頼っているために生じる。
設備音響ではボックスの塗装時(よく結婚式場用に白く塗ったりするよね・・)の再組み付けの段階で起こる・・これが見つけにくい。
また、出荷状態のボックスでもあった・・

これ、気がつきにくいことおびただしい。特に出荷状態のものってみんな結構信用しているしね・・
で、あるライブイベントでのこと、あくまで私はリスナーとしてその場にいたんだけど、どうもじゅるじゅるした印象の音だなと思って、チェックして歩いたら2対向のうちの一発のツイーターが逆・・
「すいません、余計なことかも知れませんが、上手外振りのツイーターが逆相っぽいんですが」と、教えてあげたさ・・
そしたらそのオペレータさん、電池を持って行ってそのボックスに繋ぎ、コーン紙の動きを見て「大丈夫です!」・・後は何も言えませんでした・・はい・・

まぁフェイズチェッカーを常時持ち歩いているなんて奴は少ないのかも知れないけどね・・安くないし・・
でも、耳で気がつけよな!と思いません?

もう一つの事例。

これまたある野外イベント。
球場でのものでその球場を何となくぐるりと回って歩いていたら、円周の6割くらいのところで、音が一気に変化した・・あれ?っとおもってうろついて調べてみたらやはり4対向中片側2発(アンプでパラっていたらしい)が逆・・
で、オペレータさんにそれとなく話したんだけど・・音をチェックして回っても気にならなかったらしい・・駄目か・・とこれまたあきらめ・・しかし気色悪いのよね・・

逆相状態は音のエネルギーが無駄に消費されるし音が前に出てこない原因にもなる。普段のメンテナンスとチェックが大事だよね・・現場じゃなかなか直しにくいから・・
まぁシステム組みのカンパニーが違うときはいろいろ揉めるんだけど・・

位相反転はこのほかにもマイクでも起こるし、セッティングでも起こる。実にやっかいなんだけどね・・

そうそう、番外編としてCDプレーヤーでも逆相が起こるって知ってる?
LRで位相が違うなんて恐ろしい機材はさすがに無いにしても、LRとも逆になっている機種は結構多い。まぁ、メーカーにしてみればLRで揃っていれば何が悪い!と言う気持ちなんでしょうけど、バスドラなどのトップピークが違う・・正圧でこそ押し出す力になるのに、負圧がピークになったら結構これ、低音のしっかり出るシステムだと分かっちゃうのよね・・ちょっとだけ情けないイメージ?
フェイズスイッチのある卓でチェックするとすぐ分かるよ・・

さて、斯様にいろいろな問題が位相絡みであるということなんで、PA用の卓にはフェイズスイッチは必須だと思うのだけど、安価な卓には装備されていないこともしばしば。ギャラもない頼まれ仕事でよく遭遇するよね・・^^;;
逆相コネクターを10本くらい持ち歩いていると、こういう場合にあわてなくて済む。それと安価とは言えないまでもフェイズチェッカーも持っていると助かることしばしば・・

くれぐれも逆相状態を放置したままEQでなんとかしようなどとしないことね。まっしぐらにド壺にはまるよん。
セッティング / 2007/01/20 11:08
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さて、いよいよPAではほとんど使うことのないMSマイクの話をしたい。
MSといっても危ない世界の話ではないので期待しないように・・

でだ・・MSマイクにはノイマンやらAKGやらずいぶん高いマイクが揃っていて、それ故PAカンパニーでは持っていないところも結構あるかと思う。
金のある小屋ではあるところもあるけどね・・
で、ノイマンなんかでも専用のマトリックストランスを使って・・などと推奨事例には載っているが、帯域は狭くなるしノイズは乗りやすいしで、結構難儀な代物。

で、MSマイクの理屈を知らない人に概略を説明。

M=モノラルないしはミッドを意味し、S=ステレオないしはサイドを意味するはず・・ちょっと正確な記述は調べてからね・・
Mには単一指向性のマイクカプセルを、Sには双指向性カプセルを使用して同軸上にお互いに90度の角度でセットしたマイクのことを言う。

使用法としてはMのカプセルを正面に向けSのカプセルが真横を向く。

正面を向いたMカプセルの信号をL+Rとして考えると、真横を向いたSカプセルのL側を向いた方をホットにして考えた場合、Sカプセルからの出力はL-Rと考えることが出来る。
で、これをマトリックストランスを通すことでLとRを取り出すことが出来る・・と言う代物。
でもよく考えると、このマトリクス、そんなに複雑なわけではない。

要するに、M=L+R S=L-Rのとき、

 M+S=(L+R)+(L-R)=2L で左信号を取り出せる。
 M-S=(L+R)-(L-R)=2R となり、右信号を取り出せる。

この計算式のとおりの信号合成をトランスで行っているのがマトリックストランス。

でもこれってミキサーでも出来るじゃん!

Sの信号を2パラにしてモジュールに振り分け、Sの正圧側をLに向けたらそちらを正相。もう片方を逆相にすると、Mマイクとのレベル調整で見事にMSマトリックスはできあがる。Sをステレオモジュ-ルにすると言う作戦もありだな・・もちろん逆相コネクタありでね・・おっと、もちろんMはパンはセンター。LRはパン振り切りね。

これによってトランスレスでマトリクスが組める。MとSのバランス調整で広がり感が調整可能だし・・
後はバランス感覚だな・・

さて、MSマイク。
近年のクラシック録音の基準マイクの一つではある。これを中心に、ステレオバーでA-Bマイクをセットし、これらのバランスで定位と臨場感をバランスするという手法が多用される。

MSマイクは定位に優れているがX-Yほどドライなイメージにはならない。
それ故、A-B特有の位相差の強く出た(リサジューは結構すごいことになる)音に芯を出す効果で使うようだ。

さらに、MSマイクが高価で使ったことがない!と言うあなた!
87もしくはその亜流の安価なコンデンサーマイクでも、近年双指向性を選択できるものが増えた。
なら、これらを2本使い、カプセル突き合わせで上下にひっくり返してセットすると同じ効果を期待できる。
お試しあれ!

X-YともA-Bとも違う独特のワンポイント感が得られると思うよ。
未分類 / 2007/01/18 12:12
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 さて、PAと言うシチュエーションではあまり使う機会のない小径コンデンサーマイク。DPAなどに代表されるこれらマイクは、クラシック音楽の録音の世界では標準と言っていいかと思う。
 うちの小屋では世代的に少々新しいEarthWorksのTC-30Pと言うペアマイクを使っている。
 30kまでフラットで、DPAよりさらにカプセル径が小さいので位相差に強く、よりマイク間距離を離しても逆相感が出にくいらしい。

 さて、これら小径コンデンサーマイク、PAの現場で使うとするとやはりクラシックものが多い。
 簀の子から吊りおろして(まぁ同じDPAのラベリアタイプも多いが・・)全体を集音するやり方が多い。この場合、ステージ向けのモニターからその音をかえそうなどとは思わないこと・・ハウって大変なことになる。(全く無理というわけではないけどね・・)

 この小径マイク、録音で使ってみるとよく分かるが、視覚イメージとの差が少ないことが特徴。
 バランスを取りやすいのね・・
 それと、大径マイクに比べピークを叩きにくい・・結構踏ん張ってくれる。
 これはやり直しのきかないライブレコーディングでは重宝する。

 さて、これらの特徴がどこから来るのか、管理人流の分析をしてみたい。

 先に音には圧力型の音と速度型の音があると記した。

 わかりやすい例では打楽器や管楽器(特に金管)などが典型的な圧力型の音とすると、弦楽器は速度型の性質が強い。
 また、遠達性は圧力型が強く、耳あたりは一般に速度型が柔らかい。
 弦楽器の胴体は速度型の音源の音を圧力型に変換するコンバータと見ることも出来る。

 さて、マイクに戻る。

 圧力型の音に大径マイクを適用し、ぴったり波面がカプセルの振動面に適合すると極めて効率よく振動板が動くことは想像できると思う。
 この状態はカメラで言うと望遠レンズで特定の対象物にフォーカスした状態に近く、他の性質の音源に比べ見かけ感度が上がって聞こえる。

 これはオケの録音などで打楽器や管楽器が大きく、かつ近距離に感じられる原因となる。
 まぁ、何となく不自然な印象を伴った音像構成になりやすく、ここを調教するのに苦労することになりやすい。

 楽器の大きさ、距離などで波面の球の半径の度合いは様々であるが、この波面と振動板の角度がなかなかに難しい問題を提起することがあるのよね・・

 さて、小径マイクである。
 カプセル径が小さいので、波面の角度ずれに対しても比較的融通が利く。
 同一振動板内での逆相の成立もしにくいしね。
 よって、金管が飛び抜けたり・・と言う現象は発生しにくいのだ・・

 結果、広角レンズでオケ全体を眺めているような自然な印象に集音しやすい。
 これがクラシック録音の世界で愛される理由と思う。

 まぁ、無指向性故の特性の癖のなさももちろんあるんですが・・

 さて、この速度型の集音を考えるとき、外せないのがベロシティマイク(リボン型とも)。
 このタイプで、帯域が広く、耐久性があったらもっともっと使いたいマイクなんですがねぇ・・いかんせん華奢も度合いが過ぎるってもんで・・

 それでも、このマイクで歌録りしたり、三味線や琵琶を取ったら絶品ですねぇ・・ピークのきつい音源に対し、ピークの音圧をやり過ごし、マイルドな集音が出来ているのよね・・

 さて、いずれ、音源の発音の性質(打楽器か弦楽器かその形状と大きさとか)をよく勘案して、その出てくる波面をイメージして適用するマイクを選定するのは非常に有効だと思います。
 師匠はよく小型のマイクぷりにヘッドフォンをつけ、その楽器の周りをマイクを持って歩き、最適なイメージで集音できるポイントを探すと言ってましたね。

 個々のマイクの選定はこの後の話なんだと思うが・・

 管理人は基本的には使えないマイクはほとんど無い。使いやすいかどうかはあるにしても・・と考えています。
 仕事の関係で出先の機材だけでやれと言われたらそれはそれで最良の結果に向かって努力するのは当たり前だし、出来ませんと泣き言は言えないしね・・
音響プラン / 2007/01/17 13:56
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さてさて、今回はその他の話。
ホール音響の話は、結構眉間に青筋を立てて語る方がたくさんいらっしゃる。
良いことである。それなくして日本のホールの音は良くならない。

が、ホールの同じ建物内の他の場所(ロビー、会議室、トイレ)とか、普段仕事をしている環境、立ち寄り先、その他諸々の生きている限り関わる場所・・そう言うところの音環境って・・きもちいいっすか?

管理人個人としてはとにかく事務室とトイレの音環境の悪さに閉口しています。

事務室に関してはとにかく暗騒音が大きい!反射音他きつい、吸音率が悪すぎ!とか・・
換気扇の音だけだったのがコピー機械の動作音にサーバーのけたたましいブロアーノイズ!椅子を引いても気になるフロアー、電話やファックスのけたたましい音・・
なんでこれで誰も机をひっくり返さないんだ・・と思うほどなのね・・
おまけに喧騒を逃れて駆け込んだトイレでは身動きしただけでとどろき渡る反響音。トイレットペーパーのホルダーのけたたましい音・・
こういう音感性が日本人の音感性を表しているようで忸怩たる思いがするのよね・・

コンサート会場で良い音って確かに大事。
でもMCの落ち着いた静かなたたずまいとかBGMの穏やかさとか、駅のホームが静かだとか・・まぁ静かと言えないまでもいらいらしない軟らかな落ち着いた音声とか・・

なんでこれほどまでに暴力的な音が町のあちこちに溢れているのか・・
こうしたことに何ら異議を発することが出来ない・・あるいは気がつかないという摩滅した感性に愕然としたものを感じるこの頃・・ってずいぶん昔からか・・

行ったことはないのだけれど・・ヨーロッパはずいぶん静かだと聞く。
本来、静けさを愛する感性は日本人にこそ備わっていたと思うんだけどねぇ・・

そう、これを見ているあなた・・
豊かな音量も確かに素晴らしい!
でも、真の静寂を知っているか?
無限の空間の静寂を知っていてのオペレートなのか?
いや、これは一人音響マンにのみ問いかけるのもではなく、すべての表現者に問いかけたい・・
真の静寂をあなたは表現できますか?
生きると言うことの中で・・



な~んて格好いいこと言ってますがね・・^^;;;;
建築音響 / 2007/01/10 23:20
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近年、浜松のアクトが出来ー(1ではなく長音記号ね)の、愛知芸術が出来ーの、2国が出来ーのでオペラを意識した間口も広ければプロセタッパもやたらに高いホールがずいぶん増えた。
まぁアリーナよりはましという意見は置いといて、ホール特有の問題として、常設スピーカーは設置しなくてはいけない・・と言う奴がある。
一昔前の7-8メートルくらいのプロセタッパの時代はともかく、近年の14メートルとかそれ以上のタッパになると如何にディレイシステムをかまそうと、客席前列に近いあたりではプロセの音は真上から降ってくる・・
まぁもともと客席最前列ってPA的には結構厳しいところであるのはともかく、オペラってベルカント唱法を使っている限り日本ではなじみにくいという原罪を負っているんだけどねぇ・・なんで、年に数回しか出来ないオペラにこんなに投資するんだか・・と、ちょっと素朴に思ってしまうのは、東北のド田舎のホールに勤めているやっかみかな?

おっと、オペラの日本での功罪は、ボーカルバランスに関する別スレを参照して自分で考えて欲しい。おっと、オペラという芸術がいいとか悪いとか言っているわけではないよ・・
さて、何に文句を言っても、とにかくそういう小屋の常設機材を使わざるを得ない立場の方々も多数おられることと推察する。

で、そういう間口の広い、またタッパの高いプロセニアムアーチを持っている小屋の場合、大概ポータルが設置されていると思う。
小規模なセットの芝居をしたりには欠かせないこのポータル。
通常の設置の仕方では間口10間程度、タッパ4-5間くらいにして使っていることが多いのではないかな?
式典なんかもだだっ広くては使いにくいしね・・ましてや講演会では・・

さて、このポータル・・間口を決めるポータルの上下(かみしも)の高さ4メートル程度、のところになんでスピーカーを設置しないんだろう・・といつも思ってしまう。
ここにスピーカがあると実に使い勝手がよい。
もちろん、タッパを決めるポータルにも有ればなおいいよね・・センターと左右・・
純粋に建築的に固定されている設備スピーカーよりは調整もしやすいし何より調整機構が舞台(美術)との話し合いで決められる。

このポータルへのスピーカー設置は地元の演劇劇場のある作品の演出家の要求から発案した。
スピーカーを見せたくないので地方ブースの奥に置け!
これに悩んだ小屋の音響さんから相談を受けたのね・・
現場を見てポータルがあるのを確認し、美術さんと相談して、ポータルの適当な位置にスピーカー用の穴を開けてもらい、ハウス用スピーカーを設置して全面にはサランに美術さんがセット用の絵を描き、スピーカー背面は暗幕で覆えば?

これが大当たり!制御もしやすいし音圧ムラも少ないしで、結局その作品以来ずっとそのままポータルに仕込まれたままになっている。(もちろんサランは黒く塗られたりしたんだけどね・・)

このポータルへのスピーカー。
建築音響、もとい設備音響の人たちからは盲点になっているのかまず設置例を見たことがない・・

設備音響の人たちには申し訳ないのだが、いわゆる設備音響の仕様書・・何度眺めても、なんのために必要なのか吟味された形跡がないままとにかくプロセニアムスピーカー!サイトかカラムスピーカー!ステージスピーカー!フロントスピーカー!となっているような気がしてしょうがない。

ステージスピーカー・・ってどういうシチュエーションで使うんだろうか?通常のロードのPA屋さんみたいにハウスとして使うには貧弱でしかもとってつけたみたいになるし、サイドフィルに使う・・くらいか?
おっと、民謡とか踊りでディレイ基準のバックスピーカーとしてなら使えるか?でもマルチセルラーホーン・・指向性がブロード過ぎるなぁ・・どこに向けようか・・

講演会のボイスのメインとしてのプロセニアムスピーカーは前述の通りタッパが高すぎて居眠りする客が増えてしまうし・・

今は民謡大会でさえ10本くらいの転がしを平気で使う時代。
素人の役所の人間でも使えますなんて嘘をつかないで、プロのために使いやすくチューニングしています。みたいにしてもいいのではないかなぁ・・
32-56インプットの卓を目の前にしてびびらない素人はいまへんて・・結果司会用のマイクとカセット入力以外はガムテで固定して、プロが行っても「あ!とにかくほかは触らないで!」などという小屋が増えるんだよねぇ・・
そうでなければ、委託などでプロが入るか、役所の人間がプロ(レベル)になるか、しかないじゃん・・なら最初から普通にプロが使いやすいシステムにした方がいいよね・・と思うのだ・・

とは言っても小屋には小屋特有の問題もあり、俗に言うPAとしての完成度だけでは済まないのが小屋の音響。
ここら辺はまた別の機会に述べようかな・・
音響システム構築 / 2007/01/08 00:04
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さて、新年早々で、あれですが・・

皆さん卓の上のインプットの割り振りはどのようにしていますか?

緊急時にメインフェーダーを操作することで対処するという、非常事態を想定し、それでなくとも各ブロックをグループで調整することを考えると、一番頻繁に操作されるのはグループフェーダーと言っていいかと思います。
例えば、ドラムスをグループの1にVCAで(あるいはデジタルグループで)割り振った場合、ドラムス全体のレベルはグループで調整しますよね?本番中は・・

で、グループの枠に収まらない調整をしなければいけないのが、通常はまずボーカル。

これはコンプの掛かり具合、リバーブの調整、MCの時の切り替えと調整など頻繁に操作します。
それとMCが別にいればその調整。下手すると一曲ごとに出てきますし・・

その次はソロを受け持つ楽器、頻繁に調整の必要な楽器・・

これらがグループフェーダーに近い方が、視野角の中に必要なフェーダーが収まるので、本番進行上便利なわけです。

つまり、インプットソース中、もっとも操作されるものがもっともグループに近く、一旦セッティングが決まったらほとんどいじらないであろうもの・・がより遠い方・・1ch側に追い出されていく・・

こういうセットが一般的ではないでしょうかねぇ・・

次に師匠から教わったもう一つのアプローチ。
デジ卓は関係ないのですが、アナログ卓のばあい、バスラインが短い方が鮮度がよい音になる。抜けがよい・・という問題。
これは設計者は認めたがらないのですが、現実に若干ながら生じる。
従って、キックなどの抜けをよくしたいものをグループフェーダーに近くセットする・・というものです。
これは操作自体はちょっと大変ですが、音自体は良くなるチャンスが大きいと言うことですね。

さて、今まで述べたものはインプットモジュールの担当する楽器が固定されている・・と言う前提でした。

ところが、再三にわたって話しているように、本番まで何がどこに来るか判明しないイベントの場合、どうするか・・

大概のイベントで少なくとも唄と司会くらいはいるか居ないかは判明している。

そこで唄と、司会、挨拶用のセンターマイクなどだけグループに近いところにセットし、それ以外のマイクは必要十分な本数を確保し、そのマイクを下手から番号付けして待機しておく。ここでマイクは57のようなフレキシブルなマイクをウレタンのウィンドスクリーンと一緒に準備しておくことは既述。
スタンドが210が良いか、259が良いかはイベントの性質で本数を振り分ける。

たとえ素人であってもステージマンにお願いした人には、最低並べるときは下手から番号の若い順番に使うこと!唄はスクリーンをかぶせ、それ以外は外すこと!を徹底させる。
インカムでどの番号から使い出したかだけでも連絡させる。(欲を言えばどの楽器が何番かも)
おっと、ウレタンもカラーを何種類か用意し、離れた卓からも確認しやすくしておくのは言うまでもないです。まぁケーブルでもいいんですが・・

これでできあがったステージ上のマイクの番号別管理に卓面のマイクの割り振りを合わせてしまう。(下手から若い番号ね)

これによってステージ上の並びと、卓面の並びが一致する。前後になるときのルールもステージマンと徹底する事もあるな・・
このメリットはセット時間が取れないときにどの楽器がどのマイクかを把握しやすいこと。(卓面に書かなくても)
とっさの作業の時にステージイメージと卓面のイメージが一致しやすいこと。従って素早く対処しやすいこと。
状況把握が楽であること。
・・につきます。

どうしてもリスクを冒さなければいけないとき、いかなる状況に陥ってもその全体像を素早く把握し、トラブルの発生率を最小限にするアプローチを取ることがプロとしての基本ではないかな?
もちろん、このやり方以外にもアプローチ方はたくさんあるのだけれど、その一つとして頭の隅に覚えておいていただければ・・

このアプローチを取るようになった一番の理由は、二日酔いの頭でも把握しやすかったからです。お恥ずかしい話・・
とにかく下手から順番!見た目と卓面の見た目が合っている!って間違いにくいですよね?

まぁ、そんな低次元の仕事しかないのか!とか言われそうですが、そういう仕事でもやりたくない・・などとは言えないモンですからねぇ・・
セッティング / 2007/01/02 00:20
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皆様、明けましておめでとうございます。
この業界のこととて、年越しのイベントに従事されている方も多いかと思います。
ご自愛の上、グッドジョブ、グッドサウンドですよね。

除夜の鐘の届く意味などを考えつつ、また音そのものの意味を考え新しい年のご挨拶に代えさせていただきます。

1ビットデータストリームデジタルのレコーダーがいよいよ手に届く範囲になってまいりました。
今年はまた大きく技術が発達することと思います。

それもでライブの現場では出演者も、技術者も、観客も人であることをいつも念頭に、愛といたわりに溢れる仕事をしていきたいものです。
皆様の上に今年も幸せが訪れますことを祈念いたします。
口上 / 2007/01/01 00:17
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