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サウンドアンドステージブログへようこそ
一級舞台機構調整技能士(音響機構調整)の管理人(新田康久)が舞台音響技術やその周辺の話題を取り上げます。
管理人の性格上しばしば脱線するかも知れませんが・・
なお、つっこみ、茶々大歓迎ですよ・・
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舞台音響・PA・SRとライブでの周辺技術

一級舞台機構調整技能士でもある管理人が、舞台音響(PA,SR,Recording)などに関わる話題と技法に迫ってみたりする。

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 最近、某所でBGMのお話があったので、あらためて考えてみたい。

 BGMというのは面白いもので、積極的に聞かせたいのかそうでないのか・・よく分かりがたい存在だ。

 その名の通りバックグランドで鳴っているため気がつかない人は全く気がつかないが、妙に神経質な人は非常に嫌ったりする。

 で、BGMを鳴らすシステム考える場合、通常は設備音響と言われるジャンルの次いで仕事になってしまっていることも多い。
 まぁ古いPAの本でもゾーン分けして目標音圧分布からの要求出力を割り出して適合アンプを割り当てるだけ・・ひどい場合は消防法上の規定を満たすだけ・・なんて建物も多い。

 本質的には非常放送の目的は非常時に明瞭に指示を伝えること・・が、目的であってBGMを鳴らそうなどという意図は全くない・・もちろん鳴らすだけなら確かに鳴らせるんだけど・・実際には中音域に偏った非常に苛つくとてもBGMとは言えない音になってしまっていることが多い。

 で、別途に構内放送システムを持っている所では、概してこれでBGMを鳴らしていることが多い。

 が、これとて館内呼び出しや、案内を目的にした設計なので、当然明瞭度を上げるため中音域に偏ったもの。呼び出しはよく聞こえるが、その分音楽も賑やかしい・・

 かたや古いJBLやアルテックのモニタースピーカーなんかを店内に持ち込んでBGMを流している所もある・・
 が、古いこうしたモニタースピーカーは軸線上で音楽をモニタリングすることを目的にしているため、その線上ではあまりに音楽が生々しすぎ、目も耳も反らしたら叱られそうだ・・
 かといって、軸線からずれた所では中途半端にハイファイなくせに、ぼけた音になって妙に気になる・・

 さて、こうして並べてみると肝心なことが抜けていることに気がつく。

 そもそもBGMって何?何のためにBGMを流さなければいけないの?

 そこで、管理人なりに再定義してみた。

 BGMの積極的意義:その場所の存在環境を向上させることを目的とするもの。インスタレーションや環境音楽などにその例を見ることができる。つまり、その空間の居心地を積極的に向上し、快適な環境を構築する一助とするもの。
音楽喫茶、ジャズ喫茶の場合は音楽自体が目的なので除外。

 BGMの消極的意義:その場所の好ましくない音響を、BGMを駆使することでマスキング作用を利用して緩和し、併せてその場所の環境を改善するもの。店舗や図書館、事務室内などでの居住環境あるいは作業環境の改善のためのBGMなど。

 まぁ、図書館などであまりに静かすぎると椅子を引く音、本をめくる音までいらいらと気になってしまうことがある・・こういうときにBGMがそこはかと流れていると確かにあまり気にならなくなる・・と言うようなことが消極的会議の例だな・・

 どちらの用途にせよあくまで環境の向上、あるいは改善であって「環境」であることに着目。

 つまりは主目的ではないと言うことだね・・よって意識に表層に出過ぎるのはタブーに近い。「お!そういえば音(音楽)が鳴っているね・・」と言う程度が目的にかなっているといえるだろう。
 であればこそ、音も音楽も主役ではないという考え方で、選曲し、設計されるべきだ。

 ところが、単に音楽が好き・・などという人がプランすると途端に音あるいは音楽が主役級になってしまい、しばしば意識の表層にしゃしゃり出てくる音にしがちである。

 まず、設計から・・

 スタジオモニタースピーカーをプランする・・こういうスピーカーは商品としての音楽作品の問題点がないかを探しだすのが仕事・・よって長時間リスニングでの疲れやすさを度外視してもとにかくあら探しできることが仕事。こんなものをプランしたら思考までスピーカーにとらわれてしまうのでBGMには最も向かない。ジャズ喫茶などはそれを目的に来る人が多いかもしれないので選択肢には確かに入る・・

 埋め込み型スピーカーをプランする・・埋め込み型スピーカーは構内放送システムのために設計されていることが多く、中音域の明瞭度にのみ注力した設計がされている・・ある種注意を払って欲しいからそうしている設計と言っていい。そのためにはある種の歪みさえ利用している。よってこれまたBGMの主目的からはほど遠いものだといえる。が、概してこれが店舗等ではよく使われている。店舗の本来の目的からするとこれはお勧めできないのだけれど・・

 ということで、BGMを真剣に考えるならある程度の帯域をゆったり再生できるが高音圧は無用。軸線をわざと出さない間接照明的セッティングをしてそれでも破綻しにくい特性のスピーカー、が向くと言うことが言えると思う。
 BGMに関しては間接照明のデザイン法が非常に参考になると思う。
 通常の音楽シーン、伝達シーンでは直接照明的手法が有効であるが、BGMとして考えた場合は間接照明に多くのヒントがある。

 次にBGM素材に関して。
 BGMの目的は環境の向上にあるのであって音楽そのものを聴かせることではない・・
 で、前にも述べたが日本語と言うのは日本人にとっては特に左脳の占有率の高いものだ。
 だから日本語が聞こえると思考やその場での会話をきわめて邪魔される率が高い。
 ということは、セールスしている所で他の日本語の歌などが聞こえると言うのは、聴いている人の脳を強引にBGM側に引っ張ってしまう率が高いことになる。
 ということで日本語の歌詞の歌はすべてBGMとしてはNGと言える。が、概してオーナーが好きだからと言う理由で日本語の歌をかけている率が高い。
 何のためにBGMを掛けているのかと言う理由を間違えてしまっている例だ。ついでに言うと英語であっても他の言語であっても歌は概して良くない。

 もっとも、長居して欲しくない・・という作戦で使うのは有りかも・・

 さらによく知っている曲・・というのもついつい鼻歌にしてしまったりするので具合が良くない・・

 消極的意義の項で述べたようにBGMの大きな目的は、その場の主たる目的を達成する補完的目的。例えば事務室であれば本来の業務を効率良く、気持ちよく進めるため。店舗であれば高いセールスがのぞめることであって、それを邪魔したのでは何のためのBGMか?と言うことになってしまう。

 ということで、こうしたことを考え合わせたときに、インストものの環境音楽的なものが向くと言うのが割り出されてくるのだが・・

 ここがまた人間の悩ましい所で、こういうものばかりでは必ず逆に苛つくと言う人も出てくる・・刺激がなさ過ぎると駄目と言う人ね・・(自分もその一人かも・・)

 そうそう、郊外型大型店に行くと店の宣伝音楽を繰り返しかけているところが多いのだが・・これはある種洗脳に近い効果(まぁサブリミナルとまでは言わないが・・)を発揮するので、個人的には願い下げにしたい・・でも多いよね・・

 ということで、たかがBGM、されどBGM・・諸兄は如何お考えでしょうか?
 だからオーナーのセンスや選曲が光るのだとは思う・・
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音響システム構築 / 2008/08/31 09:44
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 さて、前回のワットの話ではアンプの途中で一旦切り上げたと思う。
 スピーカーもさることながら、アンプの理解が電源との絡みでは切り離せない。

 前回、スピーカーを駆動している電気、電力は電源から来ているのだと解説した。

 で、その電源。

 ちょっと前まではトランスとダイオード、そして大容量コンデンサーによる整流回路が一般的だった。
 アンプに要求されるような大容量高電圧のスイッチング電源ができなかったということが大きかった。

 で、その元も一般的な電源回路・・今でも比較的安価なパワーアンプではごくごく普通に使われている。
 パワーアンプが取り扱うのは音楽信号なのでモーターを駆動するのとは分けが違う・・常に変化する電力で、しかも余裕が大きいことが重宝される。
 スピーカーを飛ばす一番の原因はアンプのクリップ。だから300ワットの耐入力(この耐入力と言う言葉もよく注意しておいてね)のスピーカーに瞬間的に1000ワット入っても歪まなければ意外に飛ばないものだ。
逆に言うと、ヘビメタガンガンのクリップ点きまくり状態でもトータルでの電力要求量はスピーカーに供給されている瞬間エネルギーからするとかなり下回ることになることが多い・・もちろんそれをも越えてフルドライブさせることは可能だが、おそらくスピーカーが堪えられないだろう・・

 で、8Ωドライブ1000Wクラスのアンプでも表示消費電力は2000ワットなどと言うことはなくて1500ワットくらいになることが多い。昔の大喰らいアンプの典型amcronのMAシリーズなんかでもカタログでは30A位を要求しているのだが、存外その程度・・

 実際に消費電力をリアルタイムに計測していてもバスドラが一発程度では変動はしないものだ・・ベースだと増えだすかな?

 これは電源回路の大容量コンデンサーに起因する。

 諸兄も音がでた状態でアンプ電源を落してもちょっとの間音がで続ける現象は気がついたことがあるだろう・・これがコンデンサーに溜まっていた電気の効果。

 この現象が瞬間的な大音量の時の消費電力を下支えしてくれる。
 つまり、瞬間的な消費電力の増加分を、コンデンサーに溜めていた電力が賄ってくれるので、すぐに消費電力の増加には結びつかないというわけだ・・

 よってトータルでのアンプの消費電力は少なめに抑えられている。

 これは現代のスイッチング電源では更に巧妙になり、かなりの平均出力であっても、効率的に電源を処理できる。
 よって軽量、大出力、低消費電力というエコ時代にふさわしいアンプが流通することとなった。

 もっとも、そういう高効率アンプはそれなりのお値段がするのだけれど・・

 そこで、再度整理!

 スピーカーの耐入力(例えば連続1600ワットなど・・)と、使用するアンプの出力はあまり関係がない。出せる音圧はスピーカーの耐入力かアンプの定格出力の瞬間2倍までのどちらか大きい方の出力をアンプが出している場合のスピーカーの効率次第。
 単純計算するとスピーカーの能率(db/m/w)に、加えた電力分の増加分を足したもの。リニアリティが良いスピーカーなら10Wで10db、100Wで20db加えられたものだが、リニアリティの良くないスピーカーは沢山存在するので、最大音圧と言う項目と耐入力で計算してみるよろし・・

 ちなみに計算式は
    (10×log(加えたワット数))+スピーカーの能率
で簡易に求められる。エクセル等でお試しを・・logは自然対数ではなく常用対数ね・・
簡易には2倍(ワットとしても結構)の出力を加えたら3db、4倍なら6db、10倍なら10db、100倍は10倍×10倍で20dbを加えればよろし。
 スピーカーとアンプの組合せを増強する場合も同じね。2台(2対向でも)なら3db増え、4台なら6db増える。
 もっとも、これは一般的なスピーカーボックスの積みあげの時で、ラインアレイやボックス内で密結合した配列のスピーカーだと2台で6dbという場合もないわけではないが、通常のアレイングではあまり意味がないし、ラインアレイではシステム化されて性能表示されているのでここでは無視しよう。

 ということで、自分が使用する予定のシステムの総使用電力はまずアンプのカタログから算出するのが一番。
 瞬間的には2倍近く消費するにしても、音楽信号の場合はまずブレーカーは動作しない。

 むしろ問題は発電機を使用している場合で、こいつは瞬間的な負荷変動にはめっぽう弱い・・

 よって、使用するであろう瞬間使用電力の2倍程度の能力のものを使うのが無難。よって定格電力では4倍換算。

 これは瞬間使用電力をその発電機の負荷能力の半分程度に納めた方が安定的に運転できるため。

 もっとも、管理人は小屋仕事が多いので発電機についてはもっと使用経験の多い方のご意見を伺いたいものだ。まぁ私流のリスクマネージメントと思っていただきたい。
基礎理論? / 2008/08/16 09:34
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 さて、経験豊富なエンジニアにはとうの昔に知れ渡っていること。
 でも、実際にこのご時世で完全マルチ駆動の経験なぞ少なかろう・・ということで、スピーカーユニットの能率とパワーアンプの相関関係を整理してみよう。

 通常、よくできたウーハーユニットで能率は105db程度・・これはかなりいい方と捉えていいと思う。
 大してホーンユニットは110から115db程度。もちろんWメートルあたり。

 で、昔はよくツィーター用のアンプ出力は、ウーハー用アンプの出力より小さくてもいい・・と、プランされていた時代があった。
 まぁ別に間違いではない。

 で、アンプの台数が増えてしまうと言う状況があった。

 現在、ウーハー用が1kwで、ツィーター用が同じく1kwでも実はあまり誰も気にしてない。

 確かに、ウーハーと同じ出力をツィーターに加えると飛んでしまうが、楽音成分にツィーターに行く成分と言うのは存外少ないものだ。

 結果、同じ楽音成分を流す限りにおいて、ツィーターの投入エネルギー量はかなり少なくなり、ウーハー成分が多いことが理解されている。

 よって、同じ高出力アンプを使っても、現実にはちゃんとバランスがとれている限り、殆んど問題がないのだな・・

 まぁ、運用上、再生上問題がないからと言って、アンプ資源の有効活用という点からするといかがなものか・・という視点も捨て兼ねるのだけれど・・
機材とその管理 / 2008/08/03 00:17
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 さて、先の話題の改造スピーカー(ネットワークからバイアンプへの改造)を実際に野外で使ってみた結果の報告。

 ステージ後に4対向積みあげてディレイ基準兼モニターに使おうとした・・と言う話は既に振ってあると思う。
 結論・・オリジナルと4本づつだったのだが、オリジナルと混ぜるとあまりに音が違いすぎて却って音が悪くなることが判明・・到達距離も落ちてしまう・・
 よって、改造版2対向を上に積みあげた状態で使用することになった。

 結果は良好。
 基本的にはハウスと同じ音が出ているので、モニター的には殆ど苦情はなし。
 ハウリング的にはオペレートがちょっと難しかったが、コンプを甘くセットして回避。
 AKGのワイヤレスがフィードバックにかなり強いことも判明。(メインボーカルは757を使用)

 まぁハウスがダブルウーハーのモデルで、これ自体の音もあったのだけれど、会場全域で嫌みの無い音に仕上がった。

 ハウス用のモデルはバイアンプでも使用できるようなので、今後アンプを増強してハウスもバイアンプだなと関係者で盛り上がった。

 改造品の音の質は各楽器の芯がしっかりしたこと、抜けが数段良くなったことに象徴されると思う。

 そうそう、予想通り20mくらいまではしっかり芯抜けせずに音が到達することも確認。そういう意味ではハウス用のシステム以上・・

 まぁ、サブウーハーを用意できなかったので、その帯域は弱いのは否めないんだけど・・費用と電力がケタ違いになるからなぁ・・
機材とその管理 / 2008/08/01 11:21
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