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サウンドアンドステージブログへようこそ
一級舞台機構調整技能士(音響機構調整)の管理人(新田康久)が舞台音響技術やその周辺の話題を取り上げます。
管理人の性格上しばしば脱線するかも知れませんが・・
なお、つっこみ、茶々大歓迎ですよ・・
まぁ、お互い直接会ったときに気まずくならない程度にね!

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舞台音響・PA・SRとライブでの周辺技術

一級舞台機構調整技能士でもある管理人が、舞台音響(PA,SR,Recording)などに関わる話題と技法に迫ってみたりする。

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 とあるところで、どうもどこかのアンプで歪むという話題になった・・

 状況を伺ったところ、どうもミキサーのサミング歪みのようである・・
 と、説明したら、私のミキサーはデジタルなので歪まないと思います・・と、言われてしまった・・

 まぁ、デジタルでも歪みますよと答えたのだが・・考えてみると、このサミング歪みを明示的に回避するよいツールがないことに気がついた・・つまり、どのメーターでもチェックできないのだな・・

 ミキサーとは、詰まる所サミングアンプの化け物である・・(あ!言い過ぎか・・)

 で、サミングアンプとは?

 日本語では加算増幅器と称す。

 何のことは無い、1Vと1Vを加えると2Vになる・・と言うように算術加算的な動作をするアンプのこと。

 入力ー加算抵抗ーー┐
          │
 入力ー加算抵抗ーー┤
          │
    ~     ┼─加算アンプーラインアンプ
          │
 入力ー加算抵抗ーー┘

 う~ん等幅フォントなら何とか表示できるかと思うが、ずれていたら頭の中で整形してね・・

 これが複雑にマトリクスされているものがミキサーの実態だな・・おまけは色々あるが・・

 で、仮に16chミキサーの入力1に規定レベルの信号を入れ、出力に規定レベルが出力されるように調整してみる。
 簡単だ・・全部メーターが0dbを指すようにすればよい・・

 この時点では全く歪んでいないはずだ・・これで歪むようなら設計に多いに問題がある。

 これを各々1~10chまで作る。

 この状態で、全部のフェーダーをあげるとメインアウトのメーターは+20dbを指すことになる・・(こんなに上まで表示できるメーターが付いた機種はそうそうなかろう・・)・・まぁ20logP1/P2で信号比が10だと計算でもこうなるわけだ・・
 これでは歪んでしまう・・もしくはスピーカーを飛ばしてしまう・・とばかりに、メインフェーダーを絞ることにする・・まぁ-20dbだな・・

 これで、規定通り安心!と言っていいのかどうか・・だ・・

 メインフェーダーはサミングアンプのあと、ラインアンプの前にある。

 各入力モジュールのアンプは規定レベル内なので問題ない・・ラインアンプはフェーダーで絞った・・から、問題ない・・メーターはもちろん規定レベル・・

 が・・加算アンプは?

 そう・・まだ+20dbで動作しているのだ・・(動作できるものとして・・だが・・)

 この加算アンプの動作を監視し、チェックできる機構が付いたミキサーは・・あるのかな? 私は寡聞にして知らない・・

 対策は、10chもの入力を特定のバスラインに突っ込まないか、必要に応じて入力側の送り出しレベルを下げるしかない・・

 Mackieはこの点に注目し、フルに突っ込んでも歪みにくいサミングアンプを売りにしている・・まぁ、高級ミキサーの類いはライン出力でも+28dbくらいまでは歪まずに出力できるようになっている・・ここらへんが安ミキサーと違うところだな・・当然、サミングアンプも練りに練っている・・少なくとも、ラインアンプより先に歪むわけには行かない・・

 さて、デジタルアンプ。

 このサミングアンプ(をシミュレートしたロジック)部分で何が起こるだろうか?

 普通デジタルミキサーの場合、フルビット入出力を0dbとするなら、-16dbくらいで規定レベルとして使用するように各メーター等がセットされている。

 先ほどのアナログミキサーと同じようにセットしてみよう・・

 やはり1chだけなら何の問題もない。
 が、10ch分加算すると+20db・・
 さっき、規定を-16dbくらいにしてあると言った・・-16+20=+4・・うん?フルビットを4db分オーバーしている!

 そう・・普通の入出力用のデジタル機構を使っていると完全にオーバービット!歪みまくるか音にならない・・(DC化する可能性も・・)
 そこで、各社サミング演算の部分は通常の16や24ビットではなく、32や64と言ったダイナミックレンジの大きい演算が出来るように工夫しているのだ・・

 で、サミング演算の部分で歪まないにしても、黙ってそのまま次のステージに送ってしまうと、ラインアンプモジュールのロジックで歪む・・これは出力のダイナミックレンジの制限があるため・・

 だから、結局モジュール側を調整してやる必要がでてくる。

 ご理解戴けただろうか?(もうとっくに知っていると言う方は、突っ込みを入れるかお静かに・・)

 こうして考えると、サミングアンプの問題はミキサーをきっちり運用する上で極めて重要なファクターであることがご理解戴けると思う。

 にも関わらず、かほど重要なサミングアンプの動作状況をモニターできる機構はない・・なじぇ?

 アナログ回路の場合、オペアンプを加算アンプとして動作させるので、オペアンプの反転入力部が歪まない限りは0Vであることになっている。なら、ここに電圧を発生したらpeakLEDが付くようにしても大して金はかからないようにも思うのだけど・・如何なもんでしょうか?メーカーさん・・

 さて、デジタルミキサーでも、サミング歪みの問題は大きなテーマで、故に各社不自然にならないよう後段のステージで歪まないもしくは歪んで聞こえないように各種の工夫を凝らしているのだ・・

 オペレーション的には、同時に同じバスラインに加える信号数を減らすこと・不要なモジュールは絞ること・・フルアップ時にサミング歪みがでないようゲイン調整をすること・・などが要求されるわけね・・
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基礎理論? / 2010/05/30 20:01
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 たまさか、あるライブハウスの建築途上で相談を受けた・・

 駆けつけてみると、まぁ高級オーディオの機材の中にPA機器が点在している状態なんだが・・・

 タンノイのオートグラフが良い機材かどうか・・エレボイのA-7が良いとかの問題ではなく・・本質的に大人数の中でのフルパワーが日常と考えるか、自分だけのために自宅の中で良い音と考えるかの違いなんだな・・

 某国産A社のウルトラ高級アンプ・・確かに私も良いアンプだと思う・・実際、同じ会社の業務用アンプを調整室のサブアンプにはしているのだけれど・・同社の民生用機材をPAには使いたくないのだな・・

 例えば、片チャン200ワットのアンプを個人のリスニングルームで、いくら能率が悪いと言っても90弱の能率のスピーカーでどこまでゲインが上げられるだろうか・・仮にゲイン調整の無いアンプならプリアンプの動作ステージはどうなるのだろうか・・本来の設計ステージの10%以下で使うことになりかねない・・

 繰り返し言っていることではあるが、どんな回路でも素子でも、その設計の前提となっているレベルステージを逸脱して良い音になるわけがない・・
 業務用機材は一般的にコスト意識の中でそのいっぱいいっぱいの動作を前提に設計される・・
 使用するスピーカーの許容入力と能率と、会場に広さと要求音圧だ・・

 当然、実際の仕様局面ではめいっぱいメーターは振れている。

 翻って、シュミのオーディオの世界ではパワーアンプがフルアップ、なのにプリアンプは9時以下・・なんて設定がよくあるのよね・・

 悪いわけではない・・が・・アンプ設計者からするとちょっと哀しい・・

 人間の耳はすごい能力がある・・というか・・脳には・・と言うべきか・・

 翻って音響機材の能力には限界がある・・

 ここのすり合わせが大事なのよね・・

 如何に、アンプをフルに動作させつつ歪ませないか・・そしてノイズを抑えるか・・この間にしか機材は生かせない・・
 如何に思い入れがあろうと無かろうと、所詮アンプ回路の限界の中での話・・楽器やその集合たるオケのレベルには到達できないっしょ・・

 だから、我々エンジニアはその中で機材を生かし、音楽を生かし・・関わる人達を生かすしか無いのよね・・

 そうそう・・我々人間の聴覚の実効ダイナミックレンジは30db位という意見もある・・これがレベルに応じてスライドしているだけという考え方・・確かにオープンリール時代のダイナミックレンジも、メーターから判断するにこんなもんではある・・
 ということは、音楽も、オーディオもこの範囲内に収まっているのが自然かもね・・
音響総論 / 2010/05/18 22:52
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しばらくのご無沙汰でした。
年度替えの各種事務作業と、前任者の地雷処理に奔走してました・・(詳細は勘弁ね・・)

さて、昨年大変に好評だった標記カンファレンスを開催します。

http://sites.google.com/site/ntsecofficial/

に詳細は記しておりますが、テーマは昨年に引き続きデジタルミキサーの理解を深めることと、出来そうでなかなか出来ないライブでの立体音響へのアプローチを取り上げます。

まぁ田舎故おいでになるのは大変かとは思いますが、不思議なことに我が市には新幹線駅は2つもありますし、温泉ははしごできるほどですから、お暇を見つけておいでいただけると嬉しいです。
セミナー・研究会 / 2010/05/12 09:54
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