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サウンドアンドステージブログへようこそ
一級舞台機構調整技能士(音響機構調整)の管理人(新田康久)が舞台音響技術やその周辺の話題を取り上げます。
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舞台音響・PA・SRとライブでの周辺技術

一級舞台機構調整技能士でもある管理人が、舞台音響(PA,SR,Recording)などに関わる話題と技法に迫ってみたりする。

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 さて、いつぞや師匠から「スピーカーが設置された段階で出音の8割は決まってしまう・・」と教えられた話はしてあると思う・・たぶん・・

 実際、スピーカーをどの位置に、どの高さでどういう角度で付けたか(3次元でチェック)・・で、FFT解析したときのコヒーレンス(信頼性)も大幅に違ってくるほど・・

 ところが、設備施工ではいくら設計図に詳細に指定してあっても音響設備の工事自体がかなり順番的には後になるので邪魔物があったり、施工業者の職人が自分が取り付けやすい(つまり短時間で出来るので割がいいと考える)やりかたで、かなりいい加減に施工されてしまう事例が多い。
 実際竣工前の調整のお手伝いなどにお邪魔することも結構あるのだが、妙に音が来ないねぇ・・と現場の取り付けを見に行くとがく然とする例が多い。

 例えば、設計図面と違う方向を向いていたり、サランネットからかなり奥まった位置だったり・・

 これではどんなに素晴らしい音がするスピーカーでもみんな同じだよなぁ・・とぼやく事しきり・・
 何度急遽取り付けを直させたことか・・

 さて、設置が大事と言ってもじゃあ具体的にどうしろってんだ!っという意見も聞こえそうなので・・

 基本はリスナー以外に音が行かないこと・・これに尽きる。
 トイメンの壁、左右の壁、天井、客のいない床・・これらを合理的に避ける配置にしてみよう・・
 とはいっても、しからばどうするかと言うのは抽象的すぎて分かりにくい。

 自分でよくやるのは簡単な立体図を書いて検討すること。まぁ単純な長方形でもいいや・・スピーカーをスタンド立て、あるいはスタッキングなどで普通に積むとどうしてもリスナーの頭越しでトイメンの壁に最もスピーカーの軸線が向く。
 この状態では、同時に天井もサイドの壁もスピーカーの指向角から検討するとかなりの音が当る格好・・
 すると、そこからの反射音(第1反射)が、リスナーにそのまま返ってしまう・・
 これだと仮に床反射もあったとするとトイメンの壁、天井、左右の壁・・と都合5本の第1次反射がリスナーに届く。

 この第1次反射は結構音圧が高いので(もちろん建築材料にもよるけどね)、非常に音を濁らせる原因になるし、余分な残響エネルギーのもとでもある。
 生楽器だと指向角と言うものが無いので後方の反射の影響も出てくるので6本に増えるのだな・・

 折角定指向性のスピーカーを使っているのだからここを工夫したいところ・・
 で、リギング(通称フライング)が主流になった。

 これは、定指向性スピーカーが出てきたことでリギング配置のメリットが生きるようになったことが大きい。まぁ昔から体育館などではそういう配置でスピーカーは設置されていたが、この当時は音圧分布の問題だけで使われていた。

 結局、定指向性スピーカーの指向角外に壁やトイメンの天井を追いやる・・つまり、指向角内はリスナーにしか向けない・・と言う設置法がようやく可能になったと言うことだ。

 これにより、第一次反射を起こす面は床面だけと言うことになり、これは直接音との時間差がないことから、ほとんど直接音を濁さないし、リスナー自身によってかなり吸収もされる。
 かりに吸収が無かったとしても次に反射音がリスナーに届くまでには2回も3回も反射した後なのでかなり音圧的にも減衰してるってもんだ・・

 これにより、相対的に直接音比率が上がり、非常に明瞭度の高い音場ができ上がる・・これがリギング配置に依る再生の最も大きなメリットである。もちろんスピーカー直近の人と最遠部の人との距離差も小さくなるので音圧分布的にも有利であるのは、従来の理論でも一緒。

 さてさて、そうは言ってもリギング配置なんてそうそう簡単にできるものではない・・
 取りあえず関係者に建設関係の人がいればピケ足場を借りてもらってその上から・・と言う手はあるんだけどね・・3段以上の高さで作業をするためには鳶の資格がいることに注意してね・・まぁ地震対策、突風対策など安全面での留意点が増えるのでそれなりに経験は必要だな・・

 それすらも時間と費用と人材の関係からむずかしい設置法であることは変わりない。

 通常のスタンド使い、スタッキング配置で少しでも明瞭度を稼ぐ、あるいは卓操作の反応が悪い(EQの効きが今一・・など)ときなどは、スピーカーの設置を工夫することで改善することが多い。

 一概には言えないが、通常スピーカーの最遠部狙いのものは、客席最後方のセンターに向けることが多いと思う。
 この状態で通常の60度位の指向角のスピーカーでは結構そのスピーカーのある方の壁に向かうエネルギーが大きい。これを極力回避するため、あえてスピーカーの振り角をもっときつく付ける。
 すると内狙いのスピーカーがステージにかぶる率が上がるので、思い切って内狙いのスピーカーを外狙いに変更、壁を避ける。外狙いのスピーカーを内狙いに変更、ステージを避ける・・ために高さも変えていく・・など・・いろいろな対策は取れる。

 トイメンの壁の影響が大きいなら、むしろ反射しないとトイメンには当らないくらいの角度をスピーカーに付けてみるなど、体育館のような現場で明瞭度を確保するための方法は果敢に試していただきたい。

 きっとわずかな角度の変更で大きな変化があることに驚くと思います。

 さて、具体的な名前を挙げて申し訳ないが、非常に多くのサウンドカンパニーあるいは個人でもおもちのSX-200。
 何も考えないで2対抗、筐体の角度通りにぴったりとくっつけて使用してみると非常に開き角が大きいことに気付くと思う。

 このまま何か再生すると2本の合わせ面の延長部に、しっかりの中抜けが生じる。
 故に、純正の連結金具は残念ながら余り良い効果を生まない可能性がある・・

 管理人がよくやる方法としては弦楽4重奏などのコンスタントにハイの成分の出ている音源を鳴らし、スピーカー間距離をフロント側で3-5センチ離し、後ろ側を15センチくらい離すと言う置き方・・これで、ぴったりとくっつけたりもっと後を開くと、合わせ面の延長にビーミングとよばれるハイのキツイ領域が出来るし、広げすぎたり角度を開きすぎると先ほどのような中抜けが生じる。

 これを2メートルくらいの位置で一度チェックし、さらに7-10メートルくらい離れた位置でもチェックする。
 これでビーミング、中抜けとも回避できていれば合格。非常にコントローラぶるなアレイが出来ているはず。
 このスピーカーアレイの問題も簡単に考えている人が多いんだけれど、高品位な再生には必須の問題。どんなスピーカーでも必ず自分でチェックしておくことをお勧めする。

 メーカー公表の指向角は3メートル程度離れた位置でのスピーカー本体を回して測定した非常に簡便なもので、じゃあその指向角中心はどこ?と聞かれて答えられるメーカーは余りない・・
 だから実際の現場でカタログ通りの指向特性だなどと信じていると偉い目にあう。

 指向角は高域が3dbダウンのところ乃至は6dbダウンのところをカタログに載せている模様。だから必ず自分の耳で確認することが大事。特に壁を避けたり高さを決めるときには、耳で確認を忘れないように。
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セッティング / 2007/09/29 10:10
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