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サウンドアンドステージブログへようこそ
一級舞台機構調整技能士(音響機構調整)の管理人(新田康久)が舞台音響技術やその周辺の話題を取り上げます。
管理人の性格上しばしば脱線するかも知れませんが・・
なお、つっこみ、茶々大歓迎ですよ・・
まぁ、お互い直接会ったときに気まずくならない程度にね!

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舞台音響・PA・SRとライブでの周辺技術

一級舞台機構調整技能士でもある管理人が、舞台音響(PA,SR,Recording)などに関わる話題と技法に迫ってみたりする。

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さて、スピーカーに何を選ぶかはプロアマ問わず関心の高い事かと思う。
全くの素人からは時々このスピーカー何ワットですか?・・と尋ねられる事が多い・・
これは・・う~ん・・答え難いのよね・・

そもそもスピーカーシステムの耐入力はその入力信号の性質によることが多い・・
もちろん、ヴォイスコイルのワット当たり発熱量と冷却効率で焼損入力は正弦波などの連続入力なら測定できる・・
これとて矩形波などでは違ってくるし・・

また、瞬間的なパルスによってスピーカーのピストンモーション領域を超えてしまうことによる物理的な障害もありうるし・・

アンプのトラブルでのDCが入るとあっという間に飛ぶし・・

ということで、普通各種の測定規格が存在し、それを元に各社ともカタログ上の耐入力を決めているのだが、素人さんが聞きたいのは実は耐入力ではなくてアンプの出力を聞きたいのだろう・・と察する。

で、現実問題、我々がスピーカーを使用するにあたって何を考慮すれば目的とするシステムを組めるか・・というと、カタログだけではままならない問題を考慮しつつ選択しなければならない・・

度々例に出して恐縮だがEVのSX-200というスピーカーシステム・・一時期小規模会場用のメインとして、あるいはモニターとして一世を風靡した。おそらく、PAを生業とする人間でこのスピーカーを触ったことがない・・と言う人間はいないのではないか・・とさえ思うほどである。

このスピーカー、スペック的には感度が100dbほどあり、初期のカタログの耐入力表示で800W、今時の表示だと1200Wなどと表示してある。
まぁ、f特などは今回は無視するとして会場に合わせたセットを考えるときこの出力の問題は見逃せない。

仮に100db/w/mの感度のスピーカーがあるとして10w入れるとm音圧は110db・・100w入れると120db。1000w入れると130dbとなる。
ちなみに2w入れると103db、4w入れると106db。6wなら107.8db、8wなら9db・・この簡易計算法で大概間に合うと思うが・・

まれにこういう例がある・・
w/m感度が106db。
耐入力は1600w・・最大音圧131db・・ん?
106db+1000wでの加算できる音圧は30db・・これでも136dbのはず・・1600w加算分は32db・・だから106+32=138dbじゃないか?

でもカタログ上は131dbと記載してある・・

これが俗に言うコンプレッション歪みの大本となる・・
つまり、コンプレッションドライバー内部の単位時間当たり圧縮許容量などの問題で振動板が動いても音にならない成分が発生してしまうのね・・

このリニアリティの悪化がどこら辺で始まるか・・で、じつは使える領域が決まってしまうのだ・・

要はいくら入力しても音が汚くなるばかりで音量が上がらない・・となってしまうのだな・・
ここら辺で使える広さ、届く距離が制限される。

原因はさっきも言ったコンプレッションドライバーの設計の問題・・そしてコーンラジエータの能力の問題、そしてキャビネットの設計による。

それでも注意深く設計され、きちんとコストを払ったスピーカーは高い能力を示す。(大概キャビも重くなるんだけど・・)

それでも小型のスピーカーでは、スペック上同じように見える大型スピーカーのようには遠距離までは飛ばない・・

これはスピーカー直前の波面形状がより平面波に近いかどうか・・が結構効いてくる・・
大型のダイヤフラム(4インチなど)を持ったものからはより平面波に近い音波が生成されやすく、単純に計った距離による減衰係数より効率良く音を飛ばせる。よって遠達性が良くなる。
さらに、これをアレイングすることでより平面波に近づけ、さらに遠達性が確保される。

逆に考えると1-2インチくらいのダイヤフラムの小型スピーカーは、見かけ上の出力音圧を確保できても、こと遠達性に関しては不利であることが理解できると思う。

もちろん、ホーン設計を工夫して、小型ダイヤフラムでも充分な遠達性を確保しているものもあるので単純ではないけれどね・・

でだ・・スピーカーを選ぶときはどの程度の広さの会場に使いたいか・・その範囲を決定してから考えようね・・と言う話なのだ・・
で、スピーカーのスペックを眺めると感度が分かり、耐入力が分かり、親切なら最大音圧も記載してある。
これによってリニアリティをチェックし、フルロード使用に堪えるかを判断。
駄目なら割り引いて使う用途に・・
さらにホーン形状と指向角を確認し、ダイヤフラム径をチェック。
同じダイヤフラム径で同じ指向角ならホーン自体が長い方が遠達性は確保しやすい。

指向角はふつう3m位の位置で測定する。が、これが10mでもそうか・・20mでもそうかは公表されていない・・まして指向角中心が記載されているカタログもない・・
こればっかりは実際の使用現場で確認だな・・

そうそう・・ラインアレイも万能ではない・・充分に遠距離になると結局点音源と一緒・・これはよく理解しておいて欲しい・・

うわ・・今回は久しぶりの書き込みで、ちょっと文章が散漫・・
まぁ思いつきで書いているしねぇ・・割り引いて読んでね・・
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音響システム構築 / 2007/06/05 10:14
コメント⇒3 / トラックバック⇒0

コメント

技術的な記事に興味を引かれ、楽しく読ませて頂いております。とはいえコメントは今回が初めてになるかと思います。
先日ブルーレイソフト”CELINE DION LIVE IN LAS VEGAS A new day”をみました。CELINE DIONファンですが、その音声スペックPCM96kHz24bitに惹かれてAmazonで注文したのです。
ただ正直CDとそんなに違わないだろうとおもっていました。しかし、演奏が始まったとたんにその臨場感に愕然としてしまいました。鳥肌が立ち感動で涙がでそうでした。
人の聴覚は20kHz以上は聞こえないのだからCD以上の高スペック(SACDやDVD-A ブルーレイ)規格はあまり意味ないだろうと考えていたのです。自然で繊細で透明感が高いかと思えば豊かでダイナミックな低音。ボリュームをあげてもうるさくならない。全てがCDとは違う。20kHzが限界と言われているのは実は正弦波であって自然界の音は、もっと高い音域まで聞き取っている?サンプリング周波数より高い量子化bit数が音に影響を与えている?サンプリング周波数が高いことにより折り返し歪みの排除?等々色々考えて夜も眠れません。
プラシーボ効果にしては明らかに音質の違いが大きすぎると思いました。しかし私はCDとAACやMP3の192kbpsの違いがわかりません(笑)。
あと、24/96がこれほどまでに凄いということを実感すると、ピュアオーディオマニアが30年前のフォーマットであるCDを良く聞こうと数十万数百万するプレーヤーを使用していたりするのに違和感をおぼえました。
またコメントさせていただきます。

Re: タイトルなし

harukiさん、お返事が遅れました。

さて、24/96・・ブルーレイでのご体験ですね・・
おそらく192とかなら、もっと面白い体験が出来たと思います。

過去にも掲載しましたが、FFTソフトを使ってシェーカーを調べたら、恐ろしく高い周波数までホワイトノイズ的に伸びていた・・という事例があります。

かく言う私も年とともに高周波は聞き取りにくくなりました・・モスキートトーンなんて「馬鹿やろ!」になってしまったのは非常に音屋としては悲しいです・・が、20Kでフィルタリングするとわかります。

FFTの元となる・・というか解析すると最後には正弦波にたどり着く・・ということではなく、今聞いている音の波形はどうでしょうか?ということです。

たとえ、8Kでも、矩形波ならその波の形があります。
これに人間は敏感なのですよね・・
この波形がフィルタリングすると一気に変わります・・これに人は敏感なようです。

で、言いたいことが理解していただけますでしょうか?正弦波としての高い周波数が聞き取れることではなく、もっと低くとも、フィルタリングされることによる波形の変化を人は聞き取るのですね。

> 技術的な記事に興味を引かれ、楽しく読ませて頂いております。とはいえコメントは今回が初めてになるかと思います。
> 先日ブルーレイソフト”CELINE DION LIVE IN LAS VEGAS A new day”をみました。CELINE DIONファンですが、その音声スペックPCM96kHz24bitに惹かれてAmazonで注文したのです。
> ただ正直CDとそんなに違わないだろうとおもっていました。しかし、演奏が始まったとたんにその臨場感に愕然としてしまいました。鳥肌が立ち感動で涙がでそうでした。
> 人の聴覚は20kHz以上は聞こえないのだからCD以上の高スペック(SACDやDVD-A ブルーレイ)規格はあまり意味ないだろうと考えていたのです。自然で繊細で透明感が高いかと思えば豊かでダイナミックな低音。ボリュームをあげてもうるさくならない。全てがCDとは違う。20kHzが限界と言われているのは実は正弦波であって自然界の音は、もっと高い音域まで聞き取っている?サンプリング周波数より高い量子化bit数が音に影響を与えている?サンプリング周波数が高いことにより折り返し歪みの排除?等々色々考えて夜も眠れません。
> プラシーボ効果にしては明らかに音質の違いが大きすぎると思いました。しかし私はCDとAACやMP3の192kbpsの違いがわかりません(笑)。
> あと、24/96がこれほどまでに凄いということを実感すると、ピュアオーディオマニアが30年前のフォーマットであるCDを良く聞こうと数十万数百万するプレーヤーを使用していたりするのに違和感をおぼえました。
> またコメントさせていただきます。

Re: Re: タイトルなし

さて、冒頭にシェーカーの話を振ってます。以前にもかきましたが、シェーカー・・アナログでというか現物を聞くと、大きさや中でぶつかっている砂粒の感触まで聞き取れます。が、CDにすると音は聞こえているのに存在感というか質感はなくなります。

生物としての聴覚は、視力を得る前は最も有効な危険回避手段でしたので、そういう能力を程度の差はあれ併せ持っているようです。

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